- 新人インストラクターが心を削られやすい5タイプの正体
- 「自分のせいかも」と思ってしまう本当の理由
- 消耗しない受け止め方と、現場での考え方
技術より先に、クライアント対応で心が削られた
養成を出て、やっと現場デビュー。
種目は覚えた。解剖学も勉強した。キューイングも練習した。
でも、実際に心が削られたのはそこじゃなかった。
クライアント対応だった。
説明の途中で勝手に動き出す人。
何を聞いても「はい」「大丈夫です」しか言わない人。
来店した瞬間から空気が重い人。
現場に出て最初に思ったのは、「え、こんなに想定外ってあるの?」でした。そしてレッスンのたびに、じわじわ自信を削られていって。
「私、この仕事向いてないのかも」
新人時代、本気でそう思っていました。
でも違った。月100本以上現場に出て気づいたのは、“こういうタイプは普通にいる”ということでした。そして、知らないまま当たり続けると、かなり消耗する。
問題は、クライアントじゃなかった。
必要だったのは、技術より先に、“潰れない見方”でした。
知らないまま当たると、自分のせいだと思ってしまう。「私の説明が悪かったのかな」「私のレッスンがつまらないのかな」——そうやって毎回自分を責めて、無駄に消耗していく。新人時代の私が、まさにそれでした。
まず、現場でよく出会う5タイプをざっくり整理するとこんな感じです。
最初は対応法より先に、「あ、このタイプいる」と名前で認識できるだけでも、かなり楽になります。

現場で詰まりやすいのは、だいたいこの5タイプです。
- 電池切れさん(寝るタイプ)
- 倍速さん(勝手に動くタイプ)
- ポーカーフェイスさん(無反応タイプ)
- 哲学者さん(毎回質問タイプ)
- 低気圧さん(不機嫌タイプ)
① 電池切れさん(寝るタイプ)
仰向けになった瞬間、目が閉じる。呼吸のエクササイズをしてる途中で、完全に落ちる。
新人の頃の私は、本気で凹んだ。
でも違う。このタイプは、どのインストラクターに当たっても寝る。覚醒レベルが落ちやすい人がいて、仰向けで呼吸を整えた瞬間にスイッチが切れる。私のせいじゃなかった。
大事なのは、「寝る=つまらないレッスン」ではないと知ること。ポジションの切り替えや声かけ次第で反応が変わることもある。ただ、「寝る人」にもパターンがあって、ただ眠いだけなのか別のサインなのか、見分けられるようになると対応がかなり変わる。
② 倍速さん(勝手に動くタイプ)
説明の途中で、もう動いている。「では次に、膝を曲げながら——」もう曲げてる。次の動きも始めてる。
新人時代は、「話聞いてない…?」って正直モヤッとしてた。自分の説明が悪いのかとも思ったし、なんとなく舐められてる感じもして。
でも現場を続けて気づいた。
焦り、不安、プライド。止まると粗が見えるから、速い人もいる。
このタイプに正面から止めに入ると、逆に空気が固くなることもある。大事なのは、スピードを直そうとするより、“質”に意識を向けてもらうこと。声かけ一つで反応が変わることも多い。
③ ポーカーフェイスさん(無反応タイプ)
何を聞いても、「はい」「大丈夫です」。
「この動き、きつくないですか?」→「はい、大丈夫です」
新人の頃、これが一番しんどかった。嫌われてるのかな、って思ってた。私のことが嫌いで、でも来るしかなくて——とか、ぐるぐる考えて。
でも、違った。恥ずかしさ、緊張、警戒。感情を表に出すのが苦手なタイプだったりする。
嫌いじゃない。ただ、反応が少ないだけ。
このタイプに質問攻めは逆効果。「この部分、重く感じますか?」くらいのYes/Noで返せる小さな質問にするだけで、少しずつ返ってくるようになる。
④ 哲学者さん(毎回質問タイプ)
「これ、何の意味があるんですか?」毎回聞いてくる。
新人の頃は、責められてる気がして、毎回ドキドキしていた。
でも現場を続けてわかった。このタイプは、責めているんじゃなく、“納得してから動きたい人”が多い。
理論で返そうとするより、「今日の身体に、なぜこれが必要か」を伝えた方がずっと伝わることが多かった。「〇〇さんは骨盤の動きが固いので、今日はここから入ると変化が出やすいんです」みたいに、身体に繋げるだけで「なるほど」ってなる。
⑤ 低気圧さん(不機嫌タイプ)
来店した瞬間から、空気が重い。「こんにちは」→無言。荷物を置く音もなんとなく強い。
新人の頃は、「何かしたかな…?」と焦って、必要以上に話しかけて、勝手に消耗していた。
でも気づいた。
機嫌は、こっちの仕事じゃない。
仕事で嫌なことがあったのかもしれない。体調が悪いのかもしれない。理由はわからなくても、こちらが一定のテンションを崩さないこと——それが一番大事だった。
知らないまま当たると、ひたすら消耗する
5タイプ、読んでみてどうでしたか。「あ、いる」って思った人、絶対いると思う。
このタイプたちは、数で言えばそこまで多くない。でも知らないまま当たるたびに、
「向いてないのかな」
「また来てくれるかな」
って引きずって、レッスン後も頭から離れなくて、じわじわ消耗していく。
問題だったのは、クライアントじゃなく”受け止め方”だった。
向いてなかったんじゃなくて、知らなかっただけだった。
似ているようで、全然違う。同じ「無反応」でも、緊張・警戒・本当の不満——見極めを間違えると関係性が崩れることもある。
- タイプの見分け方
- 空気が変わる声かけ
- やってはいけないNG対応
- 次回に活かすカルテの残し方
新人時代の私みたいに、一人で抱え込んでいる人の参考になれば嬉しいです。
実は、もう一つしんどかったことがあります
クライアント対応だけじゃなく、
メニュー作成でも消耗していた。
クライアント対応で気を使って、さらにメニューでも悩んで、気づけば頭がパンパン。
でも月100本以上現場に出て気づいたのは、
上手い人ほど”毎回変える”じゃなく”8割固定”だったこと。
メニュー迷子から抜け出した話は、こちらにまとめています。
パーソナルって、困ったときに隣に相談できる人がいない。「こういうクライアントさんどうしたらいいんですか」って聞ける先輩が、いないことの方が多い。だから一人で抱えて、一人で消耗していく。
35歳でIT業界からキャリアチェンジ。月100〜120本のパーソナルレッスンを担当しながら、「新人イントラが潰れない現場の作り方」を発信しています。
メニュー迷子、クライアント対応、孤独、消耗——現場で実際に潰れかけた経験をもとに、理想論じゃなく、”続けられる現場”を言語化しています。


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